面接に臨むためには、押さえておきたいポイントがあります。
それは、介護職に根本的に求められることを理解しておくことです。
特に、介護職は経歴や技術もさることながら、一番重視されるのは人間性です。
一緒に働くスタッフも人間、もちろんご利用者様も人間です。
人の感情を逆なでするようなスタッフは、決して好ましくありません。
他の業界では、結果重視の職業もありますが、こと介護に至っては、現状=結果。
今の満足が得られなければ、その先の満足を得ることもできません。
ですので、技術的なことや過去の経歴を回答しただけでは、自分の人間性は表現することは難しいです。
特に、介護の業界は過去の経歴よりも、今後どのようにご利用者様や施設に関わっていけるかが重視されます。
なので、自分が採用されたら何をしていきたいか、どんな貢献をしたいか、考えておくとよいでしょう。
即戦力としての中途採用でもあるわけですから、ある程度のことができる方が望ましいのも事実です。
ですが、人間性の魅力が乏しいとせっかくの技術力も発揮できなくなってしまいます。
やはり、どの仕事もそうですが特に介護のようなヒト対ヒトの職業では、他人を思いやる心が無いと、努めるのは難しいかもしれません。
そういったバックグラウンドを熟知しているからこそ、人事担当者はその人の人間性を重視してくるのです。
ですから、その人間性をアピールすることが、面接での大きなアドバンテージにつながるのです。
では、どのような方法で人間性のアピールを行うのか。
例えば、「人が好きなんです」と答えるよりも、「お世話するのが好きなんです!」と答えたほうが、幅広く人間性をアピールできます。
「人が好き」に注目した場合は、人が好き→だからお世話も好き、と一段階思考のプロセスが必要です。
「お世話するのが好き」に注目した場合は、段階を経ずにダイレクトに伝えることが出来ます。
介護というのは、とどのつまり高齢者の方の生活の一部を、お世話することで支える事ともいえます。
それらを、頭ではなく心で理解しているかどうかを問われているのです。
面接にもNGワードは存在する
では逆に、面接で言ってはいけないNGワードとはなんでしょうか。
それは、実力以上に大きなことを言ったり、就職先の現状も理解していないのに、私なら問題点・課題を解決できます、といった様な言動は、控えたほうがよいでしょう。
人事担当者も、その会社で様々課題に取り組んできている方かもしれません。
また会社それぞれ、職務のプロセスも違うでしょう。そんな中で、まだ働いてもいない人が会社の問題を解決すると言うことは、反感を買ってしまうこともあるかもしれません。
アピールするのは自己主張に偏らずに、自分はこんな形で組織に貢献していきたいか、その点を掘り下げてアピールすれば、好印象につながります。
本当に組織改革や制度改革やを行いたいのならば、まずは組織の中に飛び込んで、全体を俯瞰できるようになってから、賛同者を集めて挑戦してみればよいのではないでしょうか。